
もいいのだろうかと思いましたが、主人を見るとニコニコしています。
それよりも、亜希子自身が、さっと立ってマイクを持ち、「お兄ちゃん、友子さんおめでとう」と、大きな声ではっきりと挨拶をしました。幼い、短い挨拶でしたが、会場の方々より温かい拍手をたくさんに頂き、嬉しい思いでした。
私は長女が生まれたときから、ずっと心に思ってきたことがあります。それは、将来、長男に好きな人ができて、結婚したいと言ってきたとき、長女のことで、相手の方や、家族の方々が受け入れてくださらなかったら、親として長男に何と言えばいいのだろうと、そのことがずっと心の奥にありました。皆さまが長女を温かく受け入れてくださったことに何と、感謝してよいかわかりません。多くの方々に「誠」を頂いた結婚式でした。
いま、長女は二十八歳になったら結婚したいと、ボーイフレンドを募集中です。幸福になってもらいたいと思っています。長女を育てて二十一年、長女を通し、親の恩、師の恩、社会の恩に気づきました。そして何よりも、陰で大きく私を支えてくれた主人に心より感謝し、これからも長女を通じ、人生を学んでいきたいと思っております。
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